旅と鉄道の美学

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【鉄道部品系】 赤い腕章と白い腕章 指導者腕章と伝令者腕章の話

 腕章シリーズ。今回は、似た者同士だが、全然違う指導者と伝令者です。

 実際に使われている場面を見た人は少ないと思います。というのも、このような腕章を使うときは何らかの事故が起きたときだからです。得意分野ではないので、間違いがあったら指摘してください。

 

 【代用閉塞方式・指導式もしくは指導通信式】

 何らかの事情で通常の閉塞方式がうまくいかなくなったときに人を使う方法。だから代用です。簡単いうと、人間スタフです。原則としてこの腕章をつけた人が、乗ってないと列車は進めないというルールなので、乗らずに発車させなければ、理論上衝突は起きません。

 ちなみに、閉塞とは、線路を理論上区分して、その中に1列車しか入れないという考え方です。次のリンクの最後の方に単線のタブレット閉塞の事例を書いています。

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 こちらが指導者がつける腕章です。旧鍛冶屋線ですね。

 この指導者が単に行ったり来たりする場合が指導式、続行運転(同じ方向に複数の列車を走らせる場合)をする場合が指導通信式です。簡単に図で示します。

 青色、赤色、黄色の順で列車を走らせたいときに、青に「指導券」という紙を持たせて、指導者は乗りません。次に赤に指導者を乗せて向かわせます。そして、指導者は黄色の列車で戻るわけです。青、黄、赤の順では走らせられませんし、黄が最初に走ることもできません。青、黄の順で走らせたいときは青に指導者が乗っていきます。

 

 最近使われた事例といえばこちら。中央線の高尾・相模湖間が災害で単線運転になったので、登場しました。わかりやすい動画があったのでリンクを貼っておきます。

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 なお、もっとすごいのがこちら。上越地震で単線運転になったので、タブレット閉塞が復活。スタフ閉塞じゃないですよ。タブレット閉塞です。上下線両方からの続行運転をする必要があるので登場したのでしょう。そうでなければ、スタフ閉塞で十分です。しかも、貨物列車は通過授受。 

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 【伝令法】

 こちらは事故などで閉塞区間内に救援列車が向かうような場合です。一つの閉塞区間の中に二つの列車を存在させるので非常に危険な状況であることは事実です。

 被救援列車を移動禁止措置にして、この腕章をつけた人間スタフが救援車両に乗り込んで現場に向かうわけですね。もちろん危ないので、走行速度を25キロ以下に制限している会社が多いようです。

 将来的にはこういったものもいずれはGPSなどに替わっていくのでしょうか。

 

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