最近、常備券が大人気ですが、コアなマニアには、もう一ひねりした準常備券がひそかな人気ですよね。準常備券とは常備券と補充券の真ん中に位置するような形態のキップです。静かに消滅していきそうなので、取り上げてみます。
国鉄時代はよく見ましたが、POSシステムが入ったところで、JRから一気になくなりました。
常備券との比較の解説はこちらをご覧ください。
私鉄では、しばらく残っていたのですが、いまでは片手で数えるぐらいになってしまったのではないでしょうか。見つけたら買っておいてもいいと思います。ただし、準常備券の場合は、最下段で購入しないと失礼というシキタリ(?)があるので(←ただのオレ説)、そこそこお金がかかります。
まずは大変立派な近江鉄道から。
駅名が目いっぱい書かれていて、国鉄時代のようです。地紋もいい感じにきれいに入っています。
次は、紀州鉄道です。
駅数が少ないので、すっかすかです。なんか紙がもったいないような。
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そして、JRに嫌がられるにも関わらず、硬券の準常備券を維持しているのが2社です。ほぼマニア向けの営業戦略として残しているのではないかと思ってしまいます。
まずは硬券マイスターとでもいいましょうか。京都丹後鉄道です。北近畿タンゴ鉄道時代ほどではないものの、まだまだ種類の豊富さでは負けていません。
いくつかの駅であると思いますので、是非探してみてください。
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最後に商魂たくましい大井川鐵道です。
上記のJR連絡乗車券は、私鉄でもJRでも途中下車して行けますので、券面をハンコでいっぱいにしたら面白いのではないでしょうか。
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地方鉄道の営業担当者さんへ
次は、準常備券ブームを起こすんですよ。大井川鐵道みたいに最下段で2000円近いと財布のひもは緩みにくいですが、近江鉄道みたいに900円ぐらいにするんですよ。で、ノスタルジー感とレア感のあるお土産として売るんです。
実務上も効率的だと思うんですけどね。松浦鉄道とか、券売機の維持費を節約するために補充券を多用していると思うのですが、切断する方が早いじゃないですか。断片の処理が若干面倒ですけど、この方が横領されるリスクも減りますよ。ICカードを導入する予算まで組めない事業者さんは検討してみてください。