旅と鉄道の美学

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【営業規則系】 青春18きっぷの連絡会社線通過利用の裏技

 18きっぷの通過特例についてです。このきっぷでは、青い森鉄道、あいの風とやま鉄、IRいしかわ鉄道、ハピラインふくいの特定区間につき通過連絡を認めていますが、疑問がわいてきます。

 

 通過って、これらの連絡会社線を全線乗ればいいってこと?

 

 それでは不十分です。JR→連絡会社線→JRでなおかつ当日乗り換え、さらに前後のJRは18きっぷが利用できる列車でないと使えません。片方に新幹線や在来線特急が入っていたらアウトです。 

 

 さきに各社のQ&Aを確認してみます。

 

青い森鉄道

https://aoimorirailway.com/guide/q_a

 

【あいの風とやま鉄道】

 

https://ainokaze.co.jp/tips/faq

【IRいしかわ鉄道】

https://www.ishikawa-railway.jp/inquiry/

 

【ハピラインふくい】

https://www.hapi-line.co.jp/guide/faq/archives/8

 

 以上の意味するところで、図示します。一番上の形態しか認めないわけです。

 具体例で確認します。

 

【事例】岐阜からJR高山本線に乗っていき、富山であいの風とやま・IRいしかわに乗り換えて、津幡からJR七尾線和倉温泉に向かうとします。

 (1) 富山で特急ひだから降りて乗り換えた場合

 →18きっぷは使えません。同様に新幹線から降りた場合も使えません。

 この場合、いったん西富山にまでいってから戻れば、通過の要件を満たすので可能です。

 (2) 倶利伽羅で途中下車した場合

 →そこで18きっぷの通過特例は遡及的に無効となりますので、富山・倶利伽羅間の運賃が必要です。倶利伽羅駅は会社間の接続駅ですが、この特例では、接続駅であっても途中下車は認められていません。

 (3) あいの風ライナーで金沢まで行った場合

 →誤乗の申告をして、津幡まで戻るのであれば特例を認めてもらえる余地があります。

 (4) 津幡で途中下車してそこでやめた場合

 →JR七尾線に乗ることを条件に認められた途中下車なので、駅にもどって富山・津幡間の運賃を支払わないと不正乗車になります。どうしても払いたくない場合は、七尾線中津幡まで往復すれば、通過になるので免除されます。

 また七尾線の終電に乗れなかった場合も、富山・津幡間の運賃を支払う必要があります(継続乗車制の適用がありません)。

 

【事例】 米原からJR北陸本線に乗って、敦賀でハピラインの快速に乗り換えて、福井で九頭竜湖行きの列車に乗った場合

 →越前花堂・福井間は、JR時代とは違って区間外乗車を認めてないので、特例は認められません。この場合、敦賀→福井と福井→越前花堂の運賃を支払う必要があります。

 

【事例】久慈からJR八戸線に乗って、八戸で快速「ひなび下北」に乗り換えて、大湊に行く場合

 →青い森鉄道のQ&Aには「普通車自由席で通過利用する場合に限り」とありますが、普通車指定席であれば認めています。グリーン車は認められていません。

 HPのQ&Aは間違っていますね。

 野辺地から指定席グリーン車に乗って大湊に向かう場合は、大湊線18きっぷで乗れませんので不可です。

 

www.estoppel.jp

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