旅と鉄道の美学

鉄道を中心とした国内外の旅と切符など。リンクフリーです。

【コラム】 最長片道 改め最長連続きっぷの旅 乗車券を見た方の反応 その2

 第1回(稚内→平和)、第2回(平和→岩沼)、第3回(岩沼→新前橋)まで終わっていったん名古屋に戻っています。乗車券もいい感じにキモくなってきました。現在のところ、下車駅数は142、途中下車印は103です。

 福島、加茂の下の隙間、肥前山口の上の隙間、郡山が下の方に押してあることは秘密です。

 業務連絡書の左下から3番目は、北陸新幹線のもので、いよいよJR西日本の検札印も登場しています。悔やまれるのが、しなの鉄道の検札印を忘れたことです。篠ノ井と長野の間はJR区間ですが、しなの鉄道の車掌が越境乗務しています。補充券を購入するために車掌さんに声をかけたのですが、検札印を押してもらうのをすっかり忘れていました。

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 さて、今回もなかなか面白い反応が返ってきました。

 まずは函館本線のワンマン列車の運転士。出発前から妙に愛想がよくて、無人駅で下車するときにこの乗車券を見せると、「あ~~~お疲れ様です」(~が長く心がこもっている。)との丁重なご挨拶。駅長の巡回みたいな歓待ぶりでした。ちょっと鉄っぽい雰囲気もありましたね。

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 奥羽本線の某駅助役さん。おそらく昼だったので、本勤務の改札係の代わりに入っていたのだと思います。見た瞬間、うひょ~っと、オッサンらしからぬ奇声を発して、どこに押せばいいんだ~とのつぶやき。

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 仙石線の車掌さん。検札印をたのんだら、うわ~スゴイっすねと発しつつ、羨望のまなざし。ありゃ完全に鉄の目ですな。おれもやってみたい感がでていた。

 その後のトーク高城町で降りるか、いったん松島海岸まで行こうか迷っているんですよ~って言ったら、松島海岸まで行って、高城町から塩釜間の東北本線との接続区間仙石線から見物するのを勧められました。架線もないので、面白いですよねとのこと。ということで、その後、車掌さんのアドバイス通り乗り越して松島海岸まで行きました。仙石線東北本線の接続部分については、後日、特集いたします。

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 宮内駅の改札さん。

 信越本線上越線の接続駅だけあって、乗車券を見た瞬間。たまに見ますよね~とのこと。でも、なんで何もないこの駅でみんな下車するんですかね?との質問を受けました。詳しく聞くと、半年に1回ぐらいは稚内肥前山口的な乗車券に途中下車印を押すそうです。

 いちおう私の回答はこんな感じ。

 とりあえず接続駅なので、ホームで待つより降りておこうってことだと思うんですが、小さな接続駅って趣があると思うんですよ。それに接続駅の途中下車印をきちんと押しておくってのは、最長片道きっぷの旅の流儀でもあるみたいですよ。私の場合も、鉄道の要衝であったこの駅の雰囲気を感じたいってこともあって、いちど特急で通過して長岡まで行ってしまっていますけど、わざわざ戻って降りましたと。

 

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 さて、ここまで来ると下車印の押し方の良しあしが判ってきます。

 圧倒的に上手なのは、50代以上の方。絶妙な感覚できれいに押してくる。おそらくPOSやマルスが導入される前に多くのゴム印を押しているから、手になじんでいるんでしょう。

 今泉駅なんてホーム上で集札していて、立ちながら手でもって押しているのに、イチローの送球なみに正確なんですよ。シャチハタというハンデもあるのに。

 余市と小国にすれすれでかすって、倶知安に重ならないように押している。現在のところ、印影ランキング、暫定一位です。

 

 逆に下手すぎなのが20代、30代。一生懸命すぎて、ぎゅ~っとおすので文字がつぶれれる。きれい目にお願いしますと言ったのが逆に影響したのかな。どの駅かは内緒にしておきます。

 

 押し方はさておき、そもそも干からびて何ともならないゴム印もあります。特に地方の小駅は下車印をサボる傾向が非常に強いので、何年前のハンコだよというぐらい判読不能な下車印が押されます。マニア的には残念な気持ちですが、それよりも業務上、まともに機能していないのでは困ったものです。

 驚いたことに、1駅だけ下車印を押そうともせず、そのまま返してきました。頼んで押してもらいましたが、そこまで仕事をサボりたいんかいと思いましたね。まあ、私の変な趣味に付き合ってもらっている申し訳なさはあるんですけど。

 

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 特徴的な印影も登場してきました。

 押された後でおやっと思った糸魚川駅です。よく考えたら、JR西日本の金沢支社の管轄なので、日付入りの下車印ですね。

 

 そしてひと山越えて、南小谷では風流な縦書きになりました。

 穂高と豊科は横書きになっていますが、信濃大町、長野、上田は縦書きです。

 

 こちらは国鉄最終日に長野駅で押した下車印ですが、楷書の縦書きです。長野鉄道管理局時代からの伝統ということですね。「の」がひらがなである点は、「野」だと早く文字がつぶれてしまって判読が難しくなるからでしょう(規則上、ひらがなやカタカナは認められています)。当時の豊野駅も「の」がひらがなでした。

 

 

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