まわりからよく質問を受けるので、ビギナー向けの解説を入れておきます。
わかりやすいようにエッセンスだけに絞ります。
【JRの乗車券はどこまでも伸ばせる】
最近は知らない人が多くなってきていますが、JRの乗車券はぶつからなければ、どこまでも1枚の乗車券として伸ばすことが可能です。
海外の鉄道には見られない日本独特の制度です。
普通は目的地に早く行きたいですから、できるだけ最短ルートで行くと思いますが、その逆を考えてみましょう。わざわざ遠回りするわけです。しかも、せっかくなので日本で一番、遠回りの旅をしてみようという頭のおかしな人が一定数います。その一人が私です。
【途中下車制度】
しかし、途中で降りたら終わりというのでは、事実上、長旅が不可能です。JRの場合は、101キロ以上などの一定の条件を満たすと、途中での乗り降りが自由になります。しかも同じ日に乗らなくてもいいのです。これも日本以外ではあまりみられません。
これで少しずつ旅をすることが可能になります。
下記のように既に乗車券には多数の途中下車印が押されていますが、これによって使用した区間を判別します。
そうなると、どれだけ多くの駅に下車できるのかというおかしな挑戦をする人が出てきます。それが私です。
【連続乗車券の制度】
いくら途中下車をして旅が可能といっても、乗車券には有効期間がありますので、その期間内に旅をしなければなりません。学生でもない限りはまとまった休みはとれません。
そこで連続乗車券という、これもまた日本独特の制度を利用します。
片道で購入できる区間を2区間だけあわせることが可能です。しかも、有効期間はそれぞれではなく、あわせた期間になるのです。つまり、片道と片道で購入した場合は、55日と55日ですが、連続にすることで2枚で110日になります。4カ月弱有効な乗車券がつくれます。これが日本で一番高額な普通乗車券となります。
この3つの制度を組み合わせて110日間の制限をフルに使って旅をしています。
日本でしかできない鉄道きっぷを使った究極の大人の遊びです。
だから、鉄ヲタから憧れの乗車券とされてきたわけです。ただし、18万円と高額になるので、連続で買う人はいないと思います。片道では仕事もあって無理なので、やむを得ず連続にしています。
こまかい例外規定などを端折って解説すると、以上の3ポイントになります。
これらはもちろん最長でなくても使えるので、皆さんも一筆書ききっぷで面白い旅をしてみたらいかがでしょうか。