なんだかんだで2年経過し、もうすぐ500記事に迫る勢いですが、ちょっと振り返ってみます。
何で続いているの?
会社の人からは、よく続くよね~って質問されます。
その理由は、ネタさがしの面と表現力の面があるでしょう。
ネタに関しては、現段階で普通に100記事ぐらいは思いつきます。
これは、小さい時からの癖が影響しているかもしれません。もともと好奇心が強い性格なので、何でも理由や経緯、背景事情をすぐに探りたがるんですね。と書けば、ポジティブな印象を受けるかもしれませんが、要するに「何でも疑ってかかる」わけです。小さい頃は周りに相当言われました。「素直じゃないね」って。でも、自分の心にはウソをついてないので、思いっきり素直なはずなんですけどね。むしろ周りより子供らしい素直さなんですけど。
周りがいう「素直じゃない」ってのは、同調圧力に従ってないということなんですね。そう考えると、小学生ぐらいで既にしたり顔で「素直じゃないね」などと大人ぶって言うヤツは人格が完全に出来上がっていますよね。すでに子供にして量産型の日本人なわけです。寂しいですよね。
大人になって、利害関係が絡んできて本心を言えない状況ならわかるんですが、まだ何ら利害関係もないような子供ですよ。そんなに大人の真似しなくていいんじゃないのって思いました。何で王様は裸なの?という質問には、何でか考えてみよっか?と答えてあげないといけないんですよ。そんなこと言うもんじゃありません!では、子供の好奇心を摘んでしまいます。
そんなこんなで、趣味である旅と鉄道もいろいろと背景をさぐっていると、リア充アピール多めのインスタ蝿さんたちとは一風違った視点に出会うわけです。これがネタを生み出す原動力の一つです。
今一つは、私の旅自体が、①計画(Plan)、②実践(Do)、③記録(Record)、④参照(Refer)という一連の流れで行われるからです。カッコよくいうと、P-D-R-Rサイクルですね。特に、小学生の時から種村直樹著『鉄道旅行術』を読んでいた影響で、記録をしっかり残す癖がついていたので、古い話でも簡単にネタとして持ち出せるわけです。
ちなみに、P-D-R-Rサイクルは、たまに言っている「出かけるまでも遠足。帰ってからも遠足。」を勝手にビジネス書風に替えただけです。またゆっくり語ろうと思いますが、旅は行く前も行った後も十分愉しめるのです。世間では旅のDoだけが強調されるのですが、計画段階でも探索したり、行程を考える愉しみがあるんですね。そして、戻って記録する愉しみもあるし、後日、読んで思い出す愉しみもある。だから、P・R・Rも加えて旅なんですよ。
次に表現力の面です。
これは構成力と文章力の二つでしょうか。文章を書くこと自体は、私にとって会話とエネルギー差はないので、構成する手間も含めてまったく苦になりません。漫画やゲームに興味をもたず、活字本を小さいころから読んでいた影響があると思います。これによって文章を読んで抽象化する力がついていたのだと思います。
ただ、フィクションは基本的に嫌いだったので、歴史書か社会科学系の本ばかりでした。だから、私の青春において、文学作品を読んで情緒をはぐくむなどといった時間はすっぽり抜け落ちているわけです。心がない所以です。常連さんは分かると思いますが、ブログ自体が論文かガイドブック調、あるいは雑誌記事になっています。人気を出すには感動を押し付けるような表現を盛り込まないとダメかな~って思いつつも、そんなのは背中に虫唾が走って体に悪いので、やりません。かといって、やれやれとキザに語るのも性に合いません。
ということで、ブログを長く続けたいと思っている方は、論理的な文章で書かれた本を多めに読んで、要点を探る訓練をすると、書くことについてのストレスが無くなって、早く書けると思います。感情中心で読んでいくような本ですと、そちらに重点がおかれて論理の運びを意識する癖が抜け落ちてしまいます。
要点を探るというのは、抽象化力を養成することにつながります。やり方は簡単です。文章を読んだら、著者がそこで一番言いたそうなことを要約してしまえばいいのです。このとき重要そうなキーワードやフレーズを追っていくと早くできます。なれないと脳に相当な負荷がかかるのですが、最初は根性でやって惰性をつけてください。文章を読んで、頭の中に映像が浮かんできて、早送りできるようなら、いちおうの及第点とします。
ここでギブアップした人は、読書が苦手になってしまいます。高校生ぐらいで小論文の力を鍛えたいという人は、最初の山だけ何とか根性で超えてください。
そして、文章を書くにはその逆をやります。よく仕事で新規事業を企画するときなどに、ロジックツリー図などを書くと思いますが、あれと同じことを頭の中でやればいいのです。なれてくると、同様の趣旨を1行、10行、100行でも表現することができます。ツリー図の葉っぱが大きくなって、増えていくイメージですね。さらに関係の無いことは削除していく。ツリー図の剪定ですね。
披露宴の祝辞などを頼まれたときにも役立ちますよ。要点を書いておいて、先方から要望された時間数に応じて肉づけをしていけば、筋を外さずに上手に話すことができますし、紙を見なくても話せます。ツリー図の幹をきちんと頭に入れておいて、途中の副詞節、形容詞節、挿入句などはアドリブでなんとかするのです。この方法なら脳に負担がかかりません。これをブログに表現すれば、論理が飛躍しない文章になるでしょう。
たとえば、こんな感じです。
① きんに君とは、高校生のときから友達です。
② 筋トレ仲間のきんに君とは、高校生のときから友達です。
③ 筋トレ仲間のきんに君とは、高校生のときからの友達で、入学式でメンチを切ったら、殴り合いの喧嘩になったのが最初の出会いです。
伝えたいキーワードは「きんに君」と「高校生のときからの友達」ですね。あとは時間と場の空気感で長さや表現方法(音声なら抑揚込み)を調整します。
校長の話がつまらなくてぶっ倒れる理由は、いま振り返ると下記の通りです。最近は熱中症で倒れる生徒がいても話を続けますから、どうかしてますね。
① 挨拶のハウツー本からの切り貼りで内容がない。
⇒カッコいい表現ばかりコピペするから相互の関連性が不明な上、一番言いたいことがハイライトされない。
② 行儀よく話そうとして、お綺麗な表現ばかり。役所じみた表現も多い。
⇒無駄に権威感をだした張りぼて表現が多い。
③ 文末の切れが悪くて冗長に感じる。
⇒個人的には「ございます」は大嫌い。
④ 話に抑揚がなくて、眠くなる。
⇒「え~」とか「う~」とかノイズが多いんですよね。詳しくは中川家のお兄さん参照。 逆だと、勢いだけで売っている芸人さんですね。
行儀よく話しながら内容を濃くするには、読み手や聞き手が「へぇ~」をつけそうな小ネタを入れたらいいんですよ。某教授の挨拶がちょっと雰囲気が違って面白いな~って思ったので分析したら、学術講演会のノリで話していたんですよ。自分だけが知っている小ネタを随所に入れ込んで聴収の関心を適度なタイミングでとっていました。
社内研修をやる時などは、同じ内容で幹部用や新入社員用などに分けますが、同じ資料を使って、枝葉末節をどこまで取り入れるか比重を変えることで、レベルや時間の調整をします。当然、実務上の裏ネタやモノマネ(社長とか取引先の人)も入れ込んで、適度に笑いも入れます。こうすることで眠くならない研修はできますよ。
ちなみにブログを書くことは、仕事でも役立つと思います。特に事務系職ですと、文書を早く読んだり、早く書いたり、大量のメールを処理したりといった部分で能率アップにつながります。会議でも要領を得た発言が可能になります。慣れてくると、部下の報告は50%聞いたぐらいで結論が出せます。詰将棋の筋が読めるイメージです。部下への返答で被せ気味に答えると誠意がないと思われますどねw。
どんな記事が読まれているのか?
だいたい毎日200~300PVぐらいで流れていますが、だれかがTwitterでとりあげたり、話題のYoutuberが取り上げたネタと関連する記事があったりすると、いきなり600PV以上に跳ね上がったりします。
全体的な傾向は、キーワード検索から引っかかって、長居している方が多そうです。あとはマニアックなキップの画像検索から入ってこられる方もいるようですね。
基本的に「旅と鉄道の事典」を目指しているので、このような使われ方は意図していたものです。なんでも食えた聚楽台(上野)のようなブログを目指します。
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さて、コンスタントに人気がある記事でも貼ってみます。
第1位
コロナ禍の影響で航空機の利用客が減ったとき以外は、これがダントツの1位です。考えてみたら、羽田空港についてみどりの窓口があると便利ですよね。ただ、記事をアップした直後にこの窓口が無くなっていて、読まれた方には迷惑だったかもしれません。たまたま、質問をもらって調べたら、廃止されていました。
第2位 こんなマニアックな記事に需要があるとは思いませんでした。まあ、他の鉄道サイトには書いてないような私独自の取材と研究結果も載せているので、その筋の方には読みごたえはあるのでしょうけど。引き続き営業規則系については、研究書や鉄道会社の業務資料に相当するぐらいのトップレベルの記事を目指していきます。
第3位
たぶんですが、私より上の世代は、結局、国鉄が好きな人が多いのだと思います。文字化するのは難しいのですが、全国に縦横無尽に張り巡らされた路線網と国鉄官僚の造り上げた複雑怪奇で合理的な制度、無機質な機能美、職員の矜持、温かさのある鉄道マンたち、それらが一体となった組織が国鉄の魅力なのでしょうか。JRしか知らない世代は、この感覚は分からないかもしれません。JRとは違った独特の雰囲気があったのです。
年配者むけに国鉄の郷愁を扱う記事は引き続き多めにしてまいります。
第4位
これがひそかに検索で多いですね。要因はまともな案内サイトがないからでしょう。完全に広告記事として用いられている様子です。
第5位
これも2位と同じで、意外な結果です。ICやマルス券がほとんどとなった現代において、鉄道会社側が手売りの常備券に一定の商品価値を見出しているのかとおもいます。都心の鉄道会社で手売りの乗車券を売るようなことは少なくなっていますが、地方のローカル線に行くと、収集目的で一定の需要があることは共通認識になっているようで、営業熱心な駅員さんに当たると、いろいろと薦められて衝動買いをしてしまいます。マニアが常備券や補充券に着目しだした傾向の裏返しかもしれませんね。
海外ネタが減ったよね?
周りの人から質問されました。 プライベートで別に予算を使っていることと(大学院に通っているので、研究費が必要なのです。)、新型コロナの影響もあって、海外旅行はここ2年以上いっていません。来年も海外は難しそうです。海外ネタが好きな方もいると思うので、過去に行った記録をおもしろおかしく書ければと思っています。
最長片道切符の旅はどうなった?
本当は今年やる予定だったのですが、金銭的な問題と新型コロナの関係で延期となってしまいました。今一つは、ルート選定の問題でちょっと疑義があるので、確認作業をしていることもあります。
ブログをやってよかったこと
文章を書くのが苦にならなくなったという方は多いのですが、これはまったくないです。もともと論文や各種の社内文書、契約書、約款、研修資料などといったハードな文書を山ほど書いているので、ブログの文章を書く程度では、何も感じませんでした。
いちばん変わったことは、旅に出る際の下調べが多くなったことと、現場での観察力が増したことですね。もともとガキの頃から旅に出る際の下調べはしっかりやるタイプですが、ブログを始めたことで、更に徹底するようになってきました。それによって同じ予算で旅をしても、見落としが少なく内容の濃いものになってきました。
今後について
何も変わりません。初心と同様に知る人ぞ知るマニアックな旅と鉄道サイトを目指します。そして、しずかに「旅と鉄道の事典」を構築していきます。味噌も糞も何でも書いてあると噂されるようなブログが理想です。
ただ、ちょっと難しいこと書いているよねって言われたので、ライトな旅好きにも楽しんでもらえるような記事も加えていきます。