キップの収集家以外はただの厚紙にしか見えないと思いますので、プロ野球カード以下の扱いでしょうけどね。でも、その筋の方からみたらすごいことは歴然なので、特集記事としています。では、何がすごいのか。
①今の時代は、まず硬券というだけでも、普通にスゴい。
②D型という大型サイズ(詳しくは下記の関連記事を読んでください)
③専用の往復乗車券である。
通常、需要のあるところにしか往復の常備券は設置しませんが、なぜかあります。昔は網野駅もあったようですが、いまはここしかありません。
④往復割引が効いている。
国鉄時代もあまり見ることができなかった〔復割〕の赤印です。JR区間で601キロ以上あると、1割引きとなります。
⑤JR連絡乗車券
自動改札機に詰まりやすくJRに嫌がられることで有名な硬券の連絡乗車券です。
⑥東京都区内までという高額
少し前は土佐くろしお鉄道の東京までの硬券が有名でしたが、マルスの導入でなくなっています。もっとも、土佐くろしおに往復の硬券はありませんでしたから、これがもとから最高額です。
ICカード時代に東京都区内までの硬券乗車券とはびっくりですよね。まるで昭和50年代ですよ。
※国鉄やJR発足直後なら、企画乗車券や長距離の往復乗車券の硬券が存在し、この乗車券より高額だったかもしれません。現在、売られている硬券乗車券のなかで最高額ということです。
ちなみに峰山駅はこちら。宮津⇒福知山⇒京都⇒東京と進みます。
ということで、行ったついでに買ってしまいましたよ。
消費税増税から1年弱ですが、38枚売れているということですよね。意外と売れていますね。ここは近くに京丹後市役所などもあるので、公費での東京出張が多いのかもしれません。
各駅で雑談した印象ですが、京都丹後鉄道も硬券は徐々になくなっていくような感触でした。主要な駅には券売機も入っていますし、宮津と天橋立はマルス端末も置かれています。客が少ない駅は補充券で対応するようになっているので、コストのかかる硬券はなくなっていくと思います。この往復券もあと60枚ぐらいある在庫がはけたら補充券対応になるのだと思います。最後の高額硬券乗車券といえるでしょう。
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なお、未使用で保管するほどのお金持ちではないので、仕事で東京まで往復するのに使ってしまいました。10日間有効なので、京都丹後鉄道に行ってから1週間あいても心配いりません。
ちなみに、復路の京都から峰山までは、わざわざ乗ると大阪に戻るのに金がかかるので、さすがに放棄しました。