新年あけました。めでたいかどうかは、まだ考えている最中なので結論はでていません。
さて、表題の件ですが、いいかげんやっておかないと、乗り鉄・収集鉄・営業規則鉄としては沽券にかかわるような気がしてきまして。。。ノーライセンスというか。それに災害や人口減少による各路線の廃止懸念やBRTの鉄道区間の廃止などを考えると、このタイミングしかないのかなと思ったわけです。
最長片道切符の旅自体は、小学生のころから知っていて、一度はやってみたいと思っていました。大学生の時が一番チャンスだったのですが、いろいろな課外活動的なことをやっていたら、いそがしいまま卒業になってしまいました。PCの自作にはまってしまい、そちらに資金をつかっていたことも要因です。
そもそも最長片道切符とは
最近は、関口知弘さんの影響などもあり、かなり有名になった「最長片道切符」ですが、いちおう説明から入っておきます。JRの普通片道乗車券というのは、経路がぶつからなければ、どこまでも延ばすことが可能です。普通の人は目的地に早くいこうとするのですが、逆に一番遠回りして行こうというチョー暇人向けの乗車券ということになりますね。海外の場合は、1列車1乗車券を原則とすることが多いので、最長片道切符自体が成り立ちにくいです。この切符自体は、非常に日本的なものといえます。
(日本の営業規則の何がすごいかはこちら↓)
で、多くの方は、途中で宿泊するときはどうするの?という疑問もあろうかと思いますが、101キロ以上の乗車券を使えば、途中で駅を出てホテルに泊まっても大丈夫ですし、その先の駅から乗ってもいいわけです。これが途中下車の制度です。 詳しくは下記をご覧ください。
以上とおり、ぶつからなければどこまででも延ばすことができる(一般に「一筆書き乗車券」という。)ことと、途中下車の制度を使いまくった究極の乗車券が「最長片道切符」なのです。
なお、ネット上では、「最長往復切符」をされた方もいますが、さすがにそれは次回ですね。復路は乗らないとしても、運賃は2倍-1割引き(往復割引w!)ですからね。ただ、仕事が忙しくて、片道の日数では終わらない人にはいいかもしれません。現在だと有効期間は、片道56日なので、往復にすると112日間有効となり、4カ月弱であれば、連休や有給をフルセットで使用して片道だけチャレンジする方法はあります。
残るは、「最長連続切符」というのがあります。これは往復割引が効かない分、更に高くなりますね。だれかチャレンジしたら面白いでしょう。私は将来ジパング倶楽部に加入したら最初の旅行にしようと思っています。
国鉄バス(JRバス)を使った最長片道切符
一番やりたかったバスもセットにした最長片道切符です。JR化してしばらくまでは鉄道や連絡船に加えて、バスも一緒に乗車券に組み込めたので、とんでもなく複雑にできたのです。これを実践した記録が下記の本です。
ルート図を引用しておきます。バスまで含まれているので非常に複雑です。
関西付近の複雑さが面白いのでアップにしておきます。斜線は高速バス、二重線は国鉄バスです。
これが種村氏が使った乗車券です。上記の書籍の巻頭に写真が乗っています。これを往復にしてみたら面白いですね。46万円の乗車券で、10カ月近く有効です。
私が大学生だったときも、JR九州と北海道あたりは一連発売ができたので、当時は学生時代にやっておかねば。。。って思っている間に卒業してしまいました。
仁堀航路と最長片道切符
昔の最長片道きっぱーに涙をもって見送られた(と思う)のが仁堀航路(仁方駅⇔堀江駅)です。場所は下図の黄丸部分です。
右に宇高連絡船がありますが、この2航路があることで、最長片道切符に四国を組み込むことができたのです。この航路が廃止になったことはリアルには覚えがないのですが、最長片道きっぱーにとって激震であったことは容易に想像がつきます。
現在は、バス路線なら淡路島としまなみ海道 がありますので、3ルートということになりますが、JRは瀬戸大橋だけですので、乗車券に組み込むことができません。せめてしまなみ海道にJRが走ってくれたらと、ひそかに思っていました。
(仁堀航路はここを読んでください↓)
連絡船の廃止と最長片道切符
これは直接関係ないのですが、私の妄想です。
上図で宇野と高松を結んでいたのが連絡船ですが、連絡船が廃止になる直前に四国にわたり、瀬戸大橋が開通してから本州に戻ることができないか?と、金が無いながらも少年は妄想してました。倉敷⇔茶屋町間にJRバスが走っており、当時はJRバスも組み込むことができたからです。しかし、どうしても障害となるのが、JRバスが茶屋町で鉄道に合流している点です。瀬戸大橋線が分岐するのが茶屋町より岡山よりならよかったと思いましたね。
普通周遊乗車券と最長片道切符
切符マニアや営業規則マニアでも、この発想を持っていた人はまずいないと思います。普通周遊乗車券で最長片道切符を作ってみようということです。私は下の記事のとおり一度だけこの周遊券を利用したことがあり、いずれはこれで最長片道切符を作ってみたいと大学生時代にひそかに思っておりました。
詳細はリンク先を見てほしいのですが、簡単にいうと、日本全国にある指定地を巡りながらJR部分だけで最長片道切符を作ってみようと思っていたわけです。残念ながら、この制度はもうありませんが、残っていたら、いまごろはユーチューバ―がルート検索と実践に競っていたのだろうと思います。
ちなみに現在、JTBの時刻表に「おもな観光地」という表記がありますが、これが周遊指定地の名残です。
で、何を強調したいのかというと、リンク先の記事でも述べたように、JR以外の会社線を1社あいだに挟めることです。私の実践例は近鉄ですが、当時の条文を確認すると、結構たくさんあったのです。その中で黄色部分を見てください。
こんなにも乗車券に組み込むことが可能な本州⇔四国間の航路があるのです!私はこのページを見つけたとき、身震いしました。普通周遊券にすれば、JR四国も含めた最長片道切符ができると。仁堀航路が廃止になってうん十年、こんなウルトラCがあったのか!と。社会人になって金に余裕ができたらチャレンジしよっかな~って思っていたら、周遊きっぷに変貌しつつ、いつの間にか周遊券というものが遠い過去になってしまいました。大学生時代にやっておくべきだったと後悔しています。
ただ、やるとしても、すさまじく複雑になるので、ルートを算出するだけで1年ちかくはかかったと思います。なんせこの周遊券のルートを選定するには大胆な迂回は出来ないので、相当、緻密な解釈が必要になって、JRを巻き込んでだいぶ議論になったとおもいます。エクセルなどで計算できない要素が多すぎるのです。
残っていたら面白かったのに。。。ぜったいユーチューバ―間でルート選定の競い合いが起きたと思う。。。