もう一つマニアックなお話を。今度は「マ・ル・シャ」です。
まず事例から見てもらいましょう。
どちらもJR区間の乗車券ですが、売っている窓口がちょっと違います。姪浜の方は福岡市交通局の管轄窓口でJRの乗車券を売っており、恵那駅の方は、JR駅の横にある明智鉄道の恵那駅の窓口で売っています。
姪浜にはJRの駅員さんもいますが、おそらく改札だけの業務で、券売機の方は交通局が管理しているのではなかろうかと思います。
これらに共通する点は、JRも発着している駅にもかかわらず、JRの乗車券をJR以外の鉄道会社が発売しているということです。
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JRでは、①鉄道、②航路、③自動車線と区分けして、JR以外は、バスでも船でもロープウェイでもケーブルカーでも「社線」という名称で一括します。なので、上の乗車券は「社線」の姪浜駅・恵那駅で発売したことになるわけです。収入もいったん福岡市や明智鉄道にはいることになります。要するに委託販売ですね。
※②航路は、宮島航路が子会社に移行したのを最後にJR本体で直営の航路はなくなりましたので、現在はJRといえば鉄道線だけとなります。
※③自動車線は、北海道と九州がJRになってからもしばらく直営でしたが、現在は子会社に移管しています。
ちなみにこのような補充券に出てくる「自動車運賃」は自動車線の運賃、「連社運賃」は連絡社線運賃を意味します。
(社線との連絡乗車券は下記を参照)