旅と鉄道の美学

鉄道を中心とした国内外の旅と切符などについて語ります。

【営業規則系】 輪行制度の歴史(列車に持ち込める自転車とは)

 手回り品つながりです。

 輪行と聞いて、反応する方はなかなかの自転車好きですね。今回はそんな皆様に向けて、列車への自転車持ち込みの制度を振り返ります。

 

 下記のように、競輪用のみ⇒サイクリング用も可⇒無料化⇒まんまの形も可という歴史をたどっています。

 

  第1期 荷物は可能だが、自転車は持ち込み不可

 大昔です。今でこそ少なくなりましたが、20年以上前の中国で長距離列車に乗るととんでもない量の荷物を持ち込んでいる乗客などがいたように、日本でも託送せずに持ち込もうとする乗客がいたので、規制をするために始まっています。酔拳の最初の方でSLが出てきますが、あんな感じですね。実際に中国で見たことがありますが、改札口とかぐちゃぐちゃでとんでもないことになります。

 

 日本では、行商の方が、大きな荷物を持ち込んで全国を巡っていた姿を見たとおもいます。行商をしている人には定期手回り品切符などがあり、山陰本線などはしばらく前まで行商専用車両がありました。現在、残っているのは近鉄だけのようです。驚いたことに、これをもツアーにされていました。

  そのような時代に、旅客車両に自転車を持ち込もうとするなどという発想はなかったものと思います。あり得るとしたら、荷物車両に持ち込む託送にするか、貨物扱いでしょう。

 

 現在、旅客車両への自転車の持ち込みを制限している鉄道会社はなさそうです。

 ありうるとしたら鞍馬ケーブルぐらいかな(ってか持ってあがる必要性がない)。

 ※鞍馬ケーブルはペットの持ち込みは禁止しています。

 

 

  第2期 競輪用自転車だけが認められた時代(有料)

 ①医療や災害救助関連のレントゲンや医療用具、②映写機とフィルム、③無料持込み範囲を超えた大きさの物と並んで、「自転車振興会連合会の発行した選手登録証票を所持するものが携行する解体して帆布製の袋に収納した競輪用自転車」を有料で持ち込み可能としていた時代です。 切符は小動物の場合と共通の手回り品切符が発行されます

  ※現在、自転車振興会連合会は統合されて自転車産業振興協会となっています。

  リンク⇒ 自転車産業振興協会

  これも現在、該当する会社はなさそうです。

 

 

  第3期 サイクリング用自転車も認められた時代(有料)

 上記の①②③に加えて、 「特殊法人日本自転車振興会の発行した選手登録証票を所持する者又は財団法人日本サイクリング協会の発行した会員証を所持するものが解体して帆布製の袋に収納し携帯する競輪用自転車又はサイクリング用自転車」と変更されて、サイクリング用も追加で認められた時代です。

  リンク⇒ 日本サイクリング協会

 

 国鉄後期とJR中期まで、さらに当時の大手私鉄の標準的な基準です。

 私が駅員をしていた時代はここです。一番多い誤解は、解体せずに袋をかぶせたら大丈夫だろうと思っていた人ですね。解体可能な場合は、解体して出直すように言い、解体できないタイプはあきらめてもらいました。会員証などの確認は特にしていませんでした。

 ネットで検索する限りでは自転車はどこも無料のようなので該当なしです。

 

 

  第4期 競輪用自転車・サイクリング用自転車ともに無料化

 「自転車にあっては、解体して専用の袋に収納したもの又は折りたたみ式自転車であって、折りたたんで専用の袋に収納したもの」と、規定を簡素化して無料化した時代です。①②③も併せて無料化されました。このときに有料の手回り品切符は小動物だけになりました。

 全国で一番多いパターンで、小動物まで無料化の方向性にあります(現在は関東圏の私鉄のみ無料)。無料化していない鉄道会は、他の旅客への迷惑を考慮して、改札で実際に確認したうえで、断るという余地を残したいのだと思います。

 

 

  第5期 折りたたまなくても持ち込み可能

  自転車むき出しで、ママチャリでもオッケーな心の広い鉄道会社です。一般的にサイクルトレインと言われるものです。車内に余裕のある地方の鉄道会社に多いですね。 さすがにJRや大手私鉄はここまでやらないと思います。

 これを利用するときは、路線や曜日、時間などが限定されている可能性があるので、事前に十分に調べてください。

 

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 これは近江鉄道の自転車専用スペースの事例です。

 

 下記のサイトから、情報一覧⇒サイクルトレインと進んでいただくと一覧が出てきます。