旅と鉄道の美学

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【コラム】 国鉄労働組合とラーメンについて

 むかし鉄道雑誌の投稿コーナーに「譲ります・譲ってください」みたいなのがあって、何回か投稿していたら、それを見た某国鉄労働組合から機関紙がおくられてくるようになりました。すでにJRになった後ですが、残っていた元気のいい国労の地方部会が一般向けに機関紙を発行していたようです。面白いので、解散するまで読み続けました。いまでも実家にしまってあるので、当時の運動の実態がよくわかります。

 私が小学生のときは国鉄改革の末期で、子供ながら、国鉄改革は是なのか非なのか、非常に難しい政治的問題なんだろうな~って思いながら見ていました。今思えば、あまりにも肥大化して、一部暴力的になった労働組合は国民のためにはならないので、改革自体はやむを得なかったように思います。ただし、かなり人権を無視した急激な人減らしや、本州以外の分割については遺恨を残しているのではないでしょうか。

 

 救いだったのは、解雇もバブル絶頂期の少し前だったので、比較的スムーズな転職ができたことです。就職氷河期の私からすれば、ラッキーじゃんって思いますが、当時は正社員で定年まで働き続けることが社会通念ですから、風当りはきつかったかもしれません。仲がよかった駅員さんもみんなどこかへ行ってしまいました。

 

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 ということで、ラーメンの話に入ります。上記の機関紙と一緒にラーメンの注文用紙が送られてきて、おもしろそうだったので、何となく頼んでみました。これを頼んだ時は中学生ぐらいだったのですが、何で国労でラーメン?って疑問に思いつつも、そのままでした。

 

 その後、国労の実態をだんだんと知ってくると、このラーメンを購入することでカンパの意味があるんだと気付いてきました。いま改めて裏面の説明を読むと理解できます。 

 

 当時の行き過ぎた国労動労などの行為は肯定できるものではありませんが、日本の弱体化、というか御用組合化した労働組合は今のままでいいのか考えさせられます。一部は特権階級化してますからね。

 ということを、残しておいたラーメンの空き袋を見て思うわけです。

 

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