今回は駅と書いていますが、鉄道の駅ではありません。観光船の港です。
でも、駅です。
風情のある路地の先に「観光船のりば」とあります。真ん中の丸窓が特徴的ですね。
近づいてみると、「天橋立 一の宮駅」とあります。ここは天橋立観光船の港で、天橋立駅と反対岸になります。ここを訪れたときに風情のある駅舎とともに、駅という表現がどうしても気になったので取り上げてみました。
JRバスであれば、昔は自動車線として鉄道と同一視していたのでわかると思うんですよ(事例は下記の2記事参照)。
よくわからないので、丹後海陸交通の総務部にきいてみました。あまりはっきりとした回答はもらえなかったのですが、連絡船としての役割を果たしていた時代から駅と名乗っていたようです。天橋立駅側は、鉄道の天橋立駅と間違われないように、「天橋立桟橋」といっているそうです。
ということで、JRになった直後の連絡運輸規則別表を見てみると、丹後海陸交通がありました。
この当時は観光船も天橋立と宮津の両方に運行していたので、国鉄には両駅で乗り換え可能な連絡乗車券をこの「一の宮駅」から売っていたようですね。つまり、観光船でありながら、国鉄連絡輸送としての役割も考えて駅ということなのでしょう。
この別表によると、傘松駅もありますね。これは傘松公園のケーブルカーの頂上駅です。ということは、ケーブルカー⇒観光船⇒国鉄とまとめて買える乗車券を売っていたわけですね。
それはさておき、駅舎にまいります。
こちらは横からみた風景です。この蔵みたいな感じがいいですね。きれいにリフォームしてあります。落ち着いた雰囲気で好感が持てます。
出札風景です。
乗車券関係です。左がケーブルカーと観光船の乗車券で、感熱紙です。
注目すべきはその横。真ん中は補充券です。おそらく多人数をまとめ売りするためにあるのでしょう。右は手回り品切符です。普通に自転車を持ち込むときに発行されます。
桟橋風景です。ひとつ前の記事にも書きましたが、自転車で松林を駆け抜けてきて、ここから船に乗せて戻るのがベストです。
こちら側から行くのであれば、ここで自転車を借りて、片道を船で戻ったらいいのです。
こちらは反対側の天橋立桟橋です。