東南アジアでは車内放送設備がなく、車両同士が連結器以外にブレーキ管と電灯線だけというパターンがまだまだありますが、日本で車内放送ができない列車は皆無だと思います。
下の写真はミャンマーの列車連結部分です。車内の電灯線がまるで学研のおまけなみのリード線です。これでは最後部は電圧が落ちて暗くなっているのではないかと思うと思いますが、実際に薄暗かったです。これは渡り板があるだけまだましで、それすらない列車もありました。
さて、昭和も終わりかけの1987年に車内放送のできない列車に遭遇したことがあります。元祖ゲタ電号として夏休みに飯田線の中部天竜⇔豊橋間を臨時で走った際に乗車しました。車掌が地声で案内をしていて、やけに気合が入っているな~って思って尋ねたら、そもそも放送設備がなかったんですね。吊りかけモーターでやかましいうえ、夏でエアコンもないので窓を開けているし、トンネルもあるので、けっこう騒々しいのです。絶叫するように案内していて面白かったです。せめて拡声器を使えばよかったのでしょうが、それでは「元祖」の名折れになってしまいますね。
夏休みの終わりぐらいにもう一度乗車したら、拡声器を使っていました。さすがにばてたか。
もちろんエアコンはついてなかったので暑かったです。
この当時は鉄道趣味の人気が一番底をうっていたときだと思いますので、ガラガラでした。今なら確実に乗車率100%になるでしょう(通勤電車の場合は、座席とつり革を合わせて計算します。)。