大きな切符は記念乗車券などで競われますが、小さい切符は誰も話題にしませんね。同種のサイトで初めて扱う話題かもしれません。
さて、私の手持ちの中という限定になってしまいますが、相当数の切符をもっているので、このランキングには自信があります。写真の右からいきます。左の綾瀬の入場券は大きさの比較用ですが、このサイズもいまでは少なくなっています(B型)。機械化されていない地方で細々と残っているぐらいでしょう。
① 名古屋鉄道 家族用乗車券
やはりこれでした。一般には手に入らない社員の家族用乗車券です。このサイズを下回る乗車券は日本ではないと思います。海外に目を向けた場合は、トークンとだいたい同じサイズですね。
② 島原鉄道 普通片道乗車券(補充券)
長崎県の島原半島を有明海沿いに走っている鉄道です。通常、硬券の補充券として設置する場合は、右が乙片(会社控)になるため、下の南海電鉄のようにもっと大きなD型が多いですが、だいぶケチってますね。バスならこのサイズはあったかと思います。整理したらそのうちバスとも比較してみます。
D型サイズの右(会社控)を少し切断しています、。
③ 明神電車 普通片道乗車券
兵庫県の養父市と朝来市を1987年まで走っていた鉱山鉄道で、通称1円電車といいました。スゴイのが、6キロもあるのに昭和62年でも1円なんですからね。私の記憶では、当時、駄菓子屋で1円というと、ストローに入った寒天1本しか買えなかったと思います。釣銭を考えたら10円か、いっそ100円にした方が合理的だったと思います。ってか、乗車券を作成して渡して改札して回収する手間の方が面倒だし。こうなると、乗車券は有価証券というより「おフダ」みたいなもので、出札や改札はもはや儀式ですね。
この乗車券ですが、ショボい切符のランキングでは、戦前をのぞいて1位になると思います。ただのゴム印ですからね。逆にこれで硬券だったら、乗る方が申し訳なくなります。
次に、タテにして、横のサイズを測ってみます。名鉄は2.5㎝で、綾瀬の入場券(5.65㎝、B型といいます)の半分より更に小さいです。綾瀬の入場券が小人用として切断された場合は明神電車がちょっと負けますね。
なお、北朝鮮の地下鉄の乗車券も小さいですが、名鉄には勝てませんでした(下記参照)。
ちなみに、スリランカでは、常備券がなかったり在庫切れの場合は、制度上、下のように2倍の金額に相当する乗車券を半分に切って販売することがありますから、小ささの勝負では強敵です。ちょっとずるいですけど。
(余談)一番大きな乗車券は?
記念乗車券を除いた場合、一番大きな切符は団体乗車券という見解があろうかと思います。横18.5㎝、縦23.5㎝です。
しかし、厳密にいうと、普通片道乗車券でもっと大きなものがあります。下記の書籍で扱われている国鉄バスも含めた最長片道切符です。経由があまりに多いため、経由表が冊子になっており、見開きにすると団体乗車券の2倍以上になります。
中学生の時にこの本を読んで、いずれやりて~なって思っていたのですが、JRになって四国に行くルートが1つになってしまって、更に鉄道とバスを通しで買えなくなったので、もう発行できない乗車券です。
この本に実際に発行された乗車券の写真が載っています。これは本当にすごいですよ。