旅と鉄道の美学

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【切符系】 絶滅危惧種 地図が描かれている乗車券(地図式乗車券)

 もう絶滅しているかもしれませんね。

 路線が複雑な都市部を中心に存在した地図式の乗車券です。なかなか面白いですよ。いまのところ、海外で目にしたことはないですね。

  

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 このように、それほど距離がないと地図も簡単なので、明確ですよね。

 

 しかし距離が長くなると、どんどん複雑になります。

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 これなんて何が何だか。わけわかめですね。

 

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 表示されている路線を乗っていくとすれば、青色ルートでしょうけど、今なら上野東京ラインを使って黄色ルートで行くのが普通でしょうね。でも、乗車券上にこのルートは乗っていません。

 この乗車券は、全エリアが大都市近郊区間に含まれていますから、そういう点では、誤解を与えやすい非常に不親切な表示となります。版下コストもあると思うのですが、誤解を与えやすい点も無くなった理由でしょうね。

 

 

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 これは途中に私鉄を挟むバージョンです。小田急が+++になっています。これはこれで面白いですよね。国鉄⇒私鉄⇒国鉄で一連発売をする形態は通過連絡運輸と呼ばれ、前後の国鉄やJRの距離が合算になるので、ばらして購入するより安くなるという利点があります。制度の詳細は下記を参照ください。 

 

 

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 私鉄発バージョンです。こちらはある程度可能性のあるルートが書かれていて比較的親切ですね。 

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 こちらは富士急行の河口湖から大月経由でJRですが、なかなかの複雑な地図になっています。

 

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  これは小湊鉄道のJR連絡乗車券です。おそらくこれが日本で最後まで残った地図式乗車券ではないでしょうか。いまは金額式に変更されているようです。

 

 もし見つけたら購入しておくといいと思います。

 

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 ちなみに営業規則には載っていますので、制度上は生きているようです。