旅と鉄道の美学

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【営業規則系】 裏技 往復乗車券・連続乗車券の逆使用を活用する

 往復乗車券や連続乗車券を購入すると、JRの場合は、2枚発券されます。この場合に、素朴な疑問として、逆に使っても良いのか気になる方もいると思います。特に制限する規定もないので可能というのが通説で、JRもそのような運用をしています。

   

 ● 往復乗車券の逆使用 

  往復乗車券の場合は、逆に使えるからといって特に意味があるわけではありません。あえて言えば、一周形式の場合に逆ルートで帰るなどでしょうか。  

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 たとえば、名古屋市内→名古屋市内の乗車券で中央線で行って、新幹線でもどって、2回目は逆に新幹線で行って中央線で戻るような形です。往復割引も使えるので、短期間に2往復するなら安くなります。このときに逆で行くことも考えうるということですね。

 これは、時間のあるときにやっていた私の出張ルートです。

 

 (追記)

 少し考えていたら、往復乗車券の逆使用に意味がある例を思いつきました。下記の記事で取り扱ったJRと私鉄の連絡乗車券で、運用上、JR側の駅でしか売らないような場合に、JR側で往復乗車券を購入して、逆に使う場合です。

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 特に最近は、東京モノレールのように新幹線経由を売らない私鉄が増えており、これをJR側で往復で購入して逆に使用することで、途中下車ができる乗車券を使えるということですね。上の事例だと、宇都宮→羽田空港羽田空港→宇都宮で購入し(有効4日)、復片を途中下車しながら4日かけて移動する場合は意味がありますね。

 宇都宮の駅で羽田空港→宇都宮と購入できてしまう場合は、逆使用に意味があるわけではありません(規則上は当該駅を発とする乗車券を売るのが原則なので、それに沿えばという話です。まあ、いずれにしても、レアケースです。

 

  

 ● 連続乗車券の逆使用

 連続乗車券の場合は、学割証を節約したいときや、有効期間を増やしたいときに威力を発揮します。

 連続乗車券自体の活用法は関連記事を読んでください。

 たとえば下記のように東京から久留里線に遊びに行った場合です。このような場合、連続にはできないので、学割証が2枚必要に見えます。

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 東京から久留里線の上総亀山に行って、そこからバスで安房鴨川まで移動してから外房線に乗って帰ってくるルートです。途中でJRが途切れてしまうので、片道1枚にも(一般的に購入する)連続にもできそうにありません。しかし、逆使用することを前提にすると連続乗車券として可能となるのです。

 スタートが行川アイランドになっているのは、この駅で降りたかったのですが、途中下車ができないので、安房鴨川→行川アイランドを別に購入したからです。

 

 

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 ということで、おさらいすると、

 「発駅→(JR)→(別の輸送機関※)→(JR)→発駅と同じ駅」となる場合は逆使用が活用できるということです。

 ※通過連絡運輸が可能な場合は、片道で発券できます。詳しくは関連記事を参照ください。

 

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 航空券でいうと、オープンジョー(開いたあご)チケットですね。 途中で陸上移動や一連の運賃計算ができないLCCなどを使って移動するような形と同じです。

 ※より正確にはTurnaraound Single Open Jawです。