役立つもの役立たないものがあります。
とりあえず思い出したものだけ。そのうち第2弾やります。
●bound for
列車の前面にはForとしか書かれていませんが、車内放送をよく聞くと、きちんと bound for と言ってますね。
bound for HAKATA = 博多行きです。
受験的には、束縛イメージを持ったうえで、bound to との違いを意識するといいかもしれません。特にforとtoの前置詞としてのニュアンスの差とセットでつかんでおくと長文読解で役に立ちます。
●supervisor
JR東海の助役さん(帽子に赤帯と金線1本がある)の肩を見てください。訳は監督者ですね。JR東海の制服が変わったときに気になりました。意味を調べて、センスの良い訳だなと思った記憶があります。ちなみにJR東海の訳は「Central Japan Railway Company」です。tokaiではなくて、centralが気障ですよね。切符の地紋も「C」で、これを見たときにJR東海の英語表記が気になりました。
●steward
むかし、寝台列車にはボーイさんがいて、乗客案内という腕章を着けており、そこに書かれている英訳です。寝台の準備などを行う人ですね。職種は「車掌補」です。詳しくは下記の第10話を読んでください。ちょっと泣ける話です。
受験上は給仕や執事という理解で十分でしょう。
●lavatory
国鉄時代に多かったトイレの表記です。公(おおやけ)感の強い表現だと思います。今はtoiletがメジャーだと思いますが、ずばり便器を連想するため、オシャレな駅はrestroomが多くなってますね。lavatoryがいちばん臭そうです。
ちなみにこの単語、クラスで私だけが知っていて、1点もらえましたが、受験では全く役に立ちませんでした。
下記の写真で竹浦駅のトイレはすごく汚かったので、記念に内部の写真を撮っています。とりあえずアップしませんが、ご要望が多い場合は検討します
●(fare) adjustment
精算所の表記です。区間変更や乗越などの運賃の差引計算などを行うことが目的の窓口だからです。ただ、ネイティブではない訪日客を考えると、cashierとした方が親切にも感じます。海外では精算所の存在自体が珍しいうえ、この表記を見たことはありません。おそらく海外の場合は1列車1切符が原則で、日本のように途中下車だ、区間変更だ、行先変更だなんて複雑怪奇な制度がないからでしょう。そう考えると、日本の営業規則はすごいと思いますわ。
なお、受験的にはadjust(調整する)の方が重要かもしれませんね。模試か何かでこれが出て、精算所は思い浮かんだものの、調整まで思い至らずに訳せませんでした。
●valid for
国鉄時代の切符の有効期間の表記ですね。いかにも国鉄的なお堅い感じが出ています。最近はgood for が多いのではないかと思います。このように古い切符と英語の表記を見比べると面白いですね。英語論文では役に立つ表現ですが、海外旅行では見ないと思います。
●out of service
回送列車の表記です。serviceを給仕などと狭い意味でとらえずに、役務提供(←ちょっと専門用語です)全般という形で理解しておくと、むずかしめの論文に役立ちます。日本語的意味のサービスと思っていると、受験では完全に痛い目にあいます。
もし、「out-of-service」という表記の鉄道会社があったら、ちょっと英語のセンスを感じますね。ハイフンをつけて複合語化しているわけです。
●Please stand behind the yellow line.
theの使い方が勉強になりますね。皆さんの目の前に見えている黄色い線というニュアンスです。また、theについては非常に弱く発音しているところもリスニングの勉強になります(ってか聞き取れません)。逆にtheのイメージをつかんでいれば、theを発音したのだろうと予測して、こだわらずにスルーできます。
behindのニュアンスを覚えるにもいいですね。イメージ記憶の活用です。直訳すれば、黄色い線の背後に立ってくださいですね。ゴルゴ13の「俺の背後に立つな」は「Never stand behind me.」ですね。
つまり、黄色ラインさんの背中をみて立つわけで、列の先頭は常に黄色ラインさんなわけです。合言葉は「ゴルゴ13の背後には立つな、黄色ラインの背後には立て」です。
時間の場合もわかりやすくなります。受験生のバイブル・フォレストの事例を引くと、The concert started 30 minutes behind schedule.があります。スケジュールさんの背中との距離が30分あって、始まったというイメージですよね。なんというかスケジュールさんの背中をコンサートさんが追いかけていくというか。
それから、受験生はin front ofとの位置関係の違いをイメージでつかんでおくことをおすすめします。直訳のままでつかんでおくと、長文読解でロスタイムが数秒出てきます。
in front of the yellow lineにいたら、列車侵入時に非常制動を掛けられて、すさまじい警笛を鳴らされます。このイメージです。実験してはいけませんよ。
最後にミャンマーの列車内のfunnyな看板をご覧いただきまして、本日のレクチャーはこれまでといたします。
※わたくしの独自の見解の部分もあります。間違っていたらコメントください。