小難しいネタばかり扱っているといわれているので、ビギナーにも役立つ情報をちょっとずつ入れていきます。今回は大都市近郊区間で途中下車をする方法です。
通常、下記のエリア内だけの乗車だと、最短経路で計算されるという利点はありますが、下車、乗車のたびに乗車券を購入しなければならず、費用かさみます。青春18きっぷの利用期間以外だと、なかなか適切なフリーキップが見つからないこともあると思います。
(JTB時刻表より)
そんなときに利用したいのが、普通乗車券の途中下車制度です。過去の記事ではだいぶ深いところまで解説していますが、簡単な小技をお伝えしておきます。
実例からいきましょう。
【設例1】 大都市近郊区間の外から来る場合
名古屋市在住の方が、東京で1泊してから久留里線途中下車の旅に出たいと思っていますが、乗車券を何回も買いなおしていては、お金がもったいないので、1枚で購入する方法はありませんか?
⇒回答
JRの乗車券は101キロ以上あれば、途中下車が可能で、有効期間も2日以上になるので、宿泊などでいったん駅の外に出ることが可能です。名古屋からなら、上記の大都市近郊区間のエリア外からの乗車券なので、無効とはなりません。
この設例のポイントは、近郊区間をはみ出す乗車券を購入することです。逆に近郊区間のエリアから出る場合も、はみ出せばいいのです。
たとえば東京から松本に行く場合は、北松本まで購入すれば、いきなり途中下車可能な乗車券になりますので、甲府や上諏訪などで遊びながら向えます。
乗車券は途中で放棄しても構いませんので、別に北松本まで生真面目に使う必要はありません。
なお、設例1のように下図の区間を通過する乗車券を購入すると、この区間内で迂回できるという利点があります。
(JTB時刻表より)
たとえば名古屋⇒品川⇒池袋⇒東京⇒上総亀山というルートも選択できる上、品川や池袋でいったん降りたり、泊まったりといったこともできるのです。
【設例2】
近郊区間の中で101キロ以上の移動なのですが、これも同様に1枚で購入して途中下車したいのですが、方法はありますか?
⇒回答
設例1のようにエリアの外に出るまでに距離がある場合は、新幹線を経由する方法を考えてみてください。新幹線は近郊区間に含まれませんので、設例1と同じような効果となります。
このようにエリア的には近郊区間の中に収まってしまうのですが、途中下車可能な乗車券が作れます。新幹線を経由しなくても同じ金額なので、2日間有効で、途中下車可能な乗車券の方が有利ですよね。なお新幹線と並行する在来線は同一と考えますので、上記のように神田で途中下車も可能となるのです。
事例では、久留里、木更津、神田で途中下車しています。