旅と鉄道の美学

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【鉄道部品系】 貨物駅の醍醐味 国鉄・JR 構内無線の話

 今度は、駅や操車場、客車区などで利用されていた構内無線の話です。前回の記事がTwitterを中心にしてだいぶPVが伸びたので関連記事となります。

 こんな感じで、列車の誘導に使われている無線機です。

 

 とりあえず本体から。

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 JR貨物ではまだこの機種を使っている駅があると思います。機関車や貨物のわきにちょこっと乗って誘導している方が使っていますね。これは国鉄末期の構内無線機で、三菱製です。構造はほぼ同じで、変わるのは周波数ぐらいでしょう。いまでもJR貨物の駅に行けばいつでも聞くことができます。古い物は、前回の記事に挙げた機種もあります。

  前回の記事の無線機にも入換というチャンネルがありましたが、操車場などの大きな駅でその周波数を使ってしまうと、混信がすごいことになって周辺の駅も迷惑するので、専用の構内連絡用の周波数が割り当てられたわけです。 

 

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 前回の乗務員無線は400MHz帯でしたが、こちらは300と少し下がります。1990年製なので、もうJRになってますよね。

 

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 入換用の周波数は全部で12あるので、そのうち6、10、12の3波がセットされています。このチャンネルが割り当てられた駅で使われたいた物でしょう。参考に構内連絡用無線の全周波数を挙げておきます(周波数の開示は違法ではありません。)。

1 365.1750
2 365.1875
3 365.2000
4 365.2125
5 365.2250
6 365.2375
7 365.2500
8 365.2625
9 365.2750
10 365.2875
11 365.3000
12 365.3125

 なお、このような構内連絡無線を聞きたい方は、前回の記事で触れたレシーバーをもって出かけると良いでしょう。目の前の列車の動きと無線の内容がリンクして結構面白いですよ。ただし、専門用語があまりに多いので、解読するのは、骨が折れるでしょう。わたしも半分ぐらいしかわかりません。

 

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 やはり国鉄仕様だけあって、独特です。本器は前回の古い国鉄仕様とちがって、マイクなしでも使えるように非常警報ボタンと合図ボタンがついています。

 ※合図ボタンは、貨物や列車の入替時にだすものです。プープーという断続音です。

 ※黄色のボタンが非常警報で、押すとピーとなり続けて、列車が止まります。

 

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  マイクにも同様に両方のボタンがついていますね。

 

 この構内無線ですが、むかし、静岡電車区フェスティバルにいったときは、社員さんがイベントの運営で使っていました。まだ特定小電力無線などが登場する前なので、なかなか便利な使い方をしているな~って感心しました。良く考えたら、このイベントも鉄道業務の一環なので可能ですよね。

 

www.estoppel.jp