今回は歴史のある湯谷温泉を経由するバス路線(新城市営)が、数十年ぶりに復活したので、名古屋からの高速バスとセットで乗ってみた次第です。
まあいつもの地元応援ネタです。まずは場所からですが、全国の方に一番、わかりやすい表現をすると、日本史の教科書にそこそこデカく出ている「長篠の戦い」の場所あたりです。
まずは名古屋からのバスルートを図示します。
むかしは名鉄で豊川稲荷か豊橋に行って、飯田線でのぼるパターンがメジャーだったのですが、新東名高速道路ができて、高速バスが走るようになりました。金額の安さが魅力です。
例えば朝の便で比較してみましょう。時間帯、金額ともかなり攻めていることが判ります。
【高速バス】
名古屋8:38⇒藤が丘9:06/9:15⇒もっくる新城南10:21/10:30⇒湯谷温泉南10:57
1400円
【名鉄・JR】
名鉄名古屋9:05⇒豊橋9:56/10:08⇒(特急伊那路)⇒湯谷温泉10:53
2670円
【JR】
名古屋9:01⇒豊橋9:57/10:08⇒(特急伊那路)⇒湯谷温泉10:53
2740円。
※101キロあるので、本長篠や長篠城などで途中下車して遊んでいけます。
※新城本長篠きっぷを使うと、片道あたり平日で1930円、土休日で1770円。ただし当日限りで、途中下車はできません。
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では、具体的にバスのルートの説明です。
(1) 高速バス 長久手古戦場⇔もっくる新城南
1日3本、山の湊号が走っています。飯田線に乗り換える場合は川路バス停で降りると三河東郷駅が目の前です。 もっくる新城南だと大海駅が最寄りですが、そこそこ歩きます。
リンク⇒新城名古屋藤が丘行きバス | 豊鉄バス株式会社:乗合バス/高速バス/契約バス~運賃・時刻検索~
高速バスを降りた場所からは少し北に歩いて、八束穂というバス停か、三河東郷駅前の川路バス停で乗り換える形です。もっくる新城によってから乗り換えるなら、八束穂がおすすめです。
高速バスを降りたら同じバス停にやってきますので便利です。藤が丘発9:15分に乗っていくと、ちょうど良いタイミングで鳳来寺山頂行きのバスに接続します。
接続やルートがややこしいので、もう少し解説しておきます。
まず、松尾芭蕉のように痔の方は参道を歩くのはきついと思いますので、(1)(2)を使って往復してください。山頂からすこし歩いたら東照宮、もうちょこっと歩くと鳳来寺です。
複数名の場合は、(1)(2)で行って、自然科学博物館でもみたら、タクシーで山頂まで移動して鳳来寺と東照宮によって、Sバスで戻って湯谷温泉で1泊するのがいいでしょう。
ガッツのある方はタクシーを使わずに参道を登って行き、帰りに疲れた体を湯谷温泉で癒して帰るのがいいでしょう。
鳳来寺山周辺の位置関係は下記のようになっています。下記のリンクの地図の一部です。
リンク⇒ Sバス路線図・バスマップについて:新城市
昭和50年代の時刻表を見ると、湯谷温泉前や鳳来寺山頂の記載があります。湯谷温泉前のバス停は現在とほぼ同じです。この当時は鳳来寺と鳳来寺山頂間のバスもあったので、観光には便利でした。
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それでは、乗りレポにはいっていまります。
バスは長久手古戦場発ですが、錦に住んでいる私は地下鉄できて、ここから乗車です。
地下鉄の藤が丘駅を出たところです。左の地下鉄の看板が藤が丘駅、横断歩道を渡ったところが高速バス乗り場です。
バス停側から見た駅です。ハイエースの裏がリニモの藤が丘駅入り口です(地下)。
リニモの藤が丘駅で回数券と往復割引きっぷが購入できるので、寄ってみました。
こちらが往復割引きっぷです。新城までの運賃で鳳来寺山頂までいけるので、なかなかのお買い得感です。途中下車は出来ませんので、長篠城や湯谷温泉で降りたら、次に乗る時は現金を支払う必要があります。なので、このきっぷは区間の長い方で使った方がいいでしょう。
こちらは回数券です。藤が丘駅でも売っています。
こちらはバス停から目の前のビルの通路を見たところです。この通路を通り抜けると目の前に藤が丘中央商店街振興組合があります。
ここでも回数券と往復割引きっぷを売っています。9時の時点では閉まっていました。
6番乗り場より乗車です。中部国際空港に向かうバスもここから出ています。
小さく「新城方面ゆき」とあります。夕方の便は新城地方から名古屋への通勤客の帰宅用で、意外と需要があるとのことでした(運転手談)。
乗ってびっくり。乗客1名。私のみ。
USB電源もあります。
ここから、車窓ネタを書くのがいつもの流れなのですが、散々見ている景色なので、高速に乗る前に寝てしまって、起きたら新城インター直前だったので、写真はなにもとっていません。
もっくる新城南
インターを降りて151号線にでたところです。少しいって曲がるともっくる新城南がありますが、バス停は旧151号線沿いに少し下ったところにあるので、左に曲がります。
降りたところです。昔はこれが国道でしたが、すっかり寂れています。待合室もないので、雨や雪の日は乗り換えがつらいですね。
離れた位置からの写真です。奥の方に歩いていくと道の駅もっくる新城があります。
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もっくる新城
地元の土産物などが手に入りますが、地元民からするとちょっと高めですね。地元食材を手に入れたい場合は、もうすこし先のこんたく長篠の方がいいかもしれません。
駐車場には足湯コーナーがあります。どうやら湯谷温泉の温泉水を運んでいるようです。
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ここからは新城市営バス「湯谷温泉もっくる新城線」のバスです。
15分ぐらいたってから新城市営バスがやってきました。定期点検だそうで、代車の登場です。
こちらが正式なバスです。
もっくる新城南をでると、こまめに止まっていきますね。旅行者に必要なバス停としては下記ですかね。あとは地元の方が、病院に行ったり、買い出しに行ったりするために便利なバス停がそろっています。
鳳来寺山頂:山頂の駐車場に停まります。
キップ関係は回数券ぐらいですね。あとは定期券です。
発売箇所は以下の通り。
リンク⇒ https://www.city.shinshiro.lg.jp/kurashi/kokyo-kotsu/s-bus/teiki.files/20140916-105729.pdf
長篠城前
長篠城です。飯田線にのっているとわかりますが、昔の長篠城の敷地をズバリ通っています。この区間の飯田線の前身は鳳来寺鉄道ですが、長篠城の敷地に鉄道を通すことに対しては随分と反対意見が多かったらしく、ピストルをつかった脅しで反対するようなこともあったと地元史でよんだことがあります。
ちなみに看板で磔になっているのは鳥居強右衛門です。武田軍に囲まれた長篠城のピンチを知らせに行った帰りにつかまって磔にされました。飯田線の鳥居駅はこの人の墓が近くにあるので、このような駅名になっています。
こちらが保存館です。
歴史好きの方は、併せて 新城市設楽原歴史資料館:新城市 も訪れてみてください。
長篠城駅です。保存館からは少し離れています。5分ぐらいでしょうか。
古い駅舎は下記ご覧ください。
リンク⇒ 飯田線・長篠城駅−さいきの駅舎訪問
本長篠駅前バスターミナル
近くに飯田線の本長篠駅があります。むかしはここから遠鉄バスが浜松まで出ていましたが、いまはありません。現在は、市営バスと遠鉄バスを乗り継げば浜松まで行くことは可能です。
JRになってもしばらくは駅長までいた主幹駅でしたが、いまは新城市に委託されている委託駅になっています。東海交通事業にも見放されてやむをえず新城市で管理されているわけです。そのうちそれも難しくなっていき完全に無人化されるでしょう。
真ん中が駅で、右側は豊橋運輸区の乗務員宿泊所になっています。
駅舎に近いホームは現在、保線車両を留置する程度しか使われていません。私が物心ついたときに既にこの状態です。
というのも、ここから鳳来寺方向に延びていた豊橋鉄道田口線(旧田口鉄道)が延びていて、そのホームでした。
飯田線の三河大野駅の前にバス停があります。これは建て替えられた駅舎ですが、国鉄時代は国鉄バスの休憩室を兼ねた大きな駅舎がありました。ホームには運転室があって、通票閉塞を扱う運転主任が詰めていましたね。
古い駅舎は下記をご覧ください。
リンク⇒ 飯田線・三河大野駅−さいきの駅舎訪問
湯谷温泉南
湯谷温泉南到着しました。湯谷温泉駅にはあるいて3~4分でたどり着きますし、10分以内にはほとんどの旅館に行けるような小さな温泉街です。
鳳来寺山パークウェイの登り口です。むかしはここは有料道路で、数百円支払って山頂に登る必要がありました。
すぐ横の広場で足湯が楽しめます。
これは温泉スタンドで、コインをいれてガソリンのように温泉をポリタンクに入れて持ち帰ることができました。現在は故障中です。
現在の駅です。左に屋根が見えますが、トイレです。駅舎は取り壊されてもうありません。
有人駅時代に駅にあったスタンプは近隣の土産屋に移動しています。記念スタンプマニアさんはお忘れなく。私はもちろん有人駅時代に押しています。
こちらは国鉄時代の駅舎です。なぜか写真が残っていました。建物は大きいのですが、駅務室は左下と真ん中ぐらいです。右と2Fはかつての湯谷温泉ホテルの客室です。
硬券が無くなった直後の出札です。入鋏式の補充券で乗車券を売っていて、駅員は本長篠駅から派遣されていました。
朝の湯谷温泉街です。もう旅館の数が半分ぐらいになっています。ずいぶんとさびしくなったものです。
旅館は何軒かありますが、忌野清志郎が好んで泊まった「はづ別館」を挙げておきます。駅の目の前なので、便利です。
リンク⇒ 5つの魅力 | 湯谷温泉 奥三河 愛知県 | はづ別館 公式サイト
レンタサイクル情報です。湯谷観光ホテル泉山閣、湯の風HAZUともに駅からは同じような距離です。
駅から5分ほど歩いて飯田線と反対側に渡るとプールも備えた温泉施設があります。途中下車して軽く温泉に入りたい場合はここがベストです。
リンク⇒ 鳳来ゆーゆーありいな(愛知県新城市)
鳳来寺山についてはさんざん登っているので、湯谷温泉で下車しました。
この先は下記に譲ります。
リンク⇒ 鳳来寺山 | キラッと奥三河観光ナビ
豊鉄バス新城営業所
帰りの乗車券を購入するため、やってきました。
こちらの営業所に入っていきます。
片道補充券です。往復もありました。