旅と鉄道の美学

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【国内旅行系】 恥ずかしがったら負けかな 旅行貯金スタンプラリー

 どんだけハンコ好きやねんって言われそうですが。。。

 何となく中学生で始めて今でも続いています。よくわかりませんが、ガキの頃から何故かハンコ集めが好きなんですよね。これも駅のスタンプ同様に、この歳になるとちょっと恥ずかしくなってきますが、どこの郵便局も温かく迎えてくれますので、ありがたいですね。

 

 とりあえず旅行貯金の説明から入りますね。

 これは単に貯金を繰り返すというだけの作業ですが、人によってしきたりがあります。

 ① ワンコインずつ貯金する派

 10円、100円、500円などの決まった金額を貯金する形です。100円派が一番多いですね。私もこれです。

 ② ワン紙幣ずつ貯金する派

 1000円ずつですが、原資の関係上、派手に寄るときつくなってきます。

 ③ 局数に応じた金額を貯金する派 

 寄った郵便局の順番にあわせた金額を入金する方法ですが、小銭が必要です。1000局を超えると、これも原資がきつくなってきます。

 

 あとは、全て貯め続けるかどうかという点でも分かれます。今のところインフレ懸念はないと思うので、貯め続けても大丈夫だと思います。

  

 さて、旅行貯金といえる大きな特徴は、空欄に局名印をおしてもらうことです

 

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 このように、むかしの通帳は上下の欄に赤の局長印がありましたが、それとは別にゴム印を依頼するのです。出雲駅前はなかなかカッコいいですね。

 

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 こちらは金沢の城下町と江ノ電をめぐったときです。藤沢郵便局は江ノ電マークです。

 

 このような旅行貯金は、各郵便局で雑談した印象ですが、おおむね旅行好きから鉄道マニア、温泉マニア、ツーリングマニア(バイク・自転車)あたりに広がっていたと思います。

  

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  95年ぐらいだっと思いますが、郵政省も旅行貯金に目をつけて、訪れた局数に応じて賞を設けていました。その際は、ボランティア貯金への加入が条件となっていて、どこぞの郵便局で勧誘されて入りました。それが左の通帳です。ボランティア貯金マークが入り、利息から一部が寄附にまわる形です。

  右の通帳はオフライン時代の通帳です。まだ通信回線が万全ではない地域では機械はあれども単なる記帳するための印刷器といった郵便局もありました。そうなると、思うのが最後のオフライン郵便局はどこか?奈良県吉野郡上北山村にあった東の川簡易郵便局です。残念ながら2005年で廃止となっていて、私も廃止されてから気づきました。事前に知っていたら絶対訪れていたと思います。まあ鉄道ではないので、それほど悔しくはないですが。

  なんやかんやで、2300局ぐらい訪れていますが、途中で2回おろしていますので、7万円ぐらいしか貯まっていません。また、ダブらないように気を付けているのですが、忙しいときは感覚で管理していましたので、貯金して郵便局を出ようとしたときに、「そういえば昔寄ったかな???」と気づくこともありました。

 

 という風に、旅行貯金マニアからは批判されそうな雑なやり方ですが、局数ならいい勝負ができると思います。まあ本業は鉄道マニアなので、このようになります。ちなみに全局制覇は難しいと思います。最後になればなるほど、歯抜けや飛び地、離島をめぐらないといけないので、かなり過酷になるでしょう。孫の代までかかりそうです。

  

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 さて、これだけ郵便局をめぐっているといろいろと遭遇します。

  窓口に郵便局に就職した友人がいたりとか。その友人は現在、出世して特定郵便局長をやっているので、そちらでも貯金してあげました。郵便局をとりまく環境は厳しくなっており、将来が心配です。

 

 北海道砂川市の鶉郵便局では、雪の中、せっせと郵便局まで歩いて行って貯金をしたものの、ビデオカメラをカウンターの上に忘れてしまいました。しかも忘れたことに気付かずにいました。しばらく歩いていると、車に乗ったオッチャンが私に向って何か叫んでいるようなのですが、それでも気づかないのです。ビデオカメラを見せられてやっと気づいた次第なのですが、連夜の夜行列車で脳が完全にマヒしていたようです。自宅に帰ったら丁重にお礼状をしたためました。 

  上砂川駅に行く直前のことです。 

 

 これをやっていると、やはり大敵は、①時間(乗換時間、局の業務時間)、②天候、③距離です。運転免許をもってからはレンタカーやマイカーで巡ることが多くなり、この3点は解消されましたが、10代は結構根性で巡りました。まず、今のようにネットですぐには調べられないので、図書館で地図を確認して写し取り、駅から郵便局まで微塵のミスもないようにルート設定をするなど、万全の準備をして向かいました。で、実際に行くと、ドシャ降りの雨で、ずぶぬれになっても郵便局まで往復する。もはや何のための旅行貯金なのかわからなくなっていました。

 ただ、むかしは郵便局に冷水器が必ずありましたので、夏の旅行ではどこでもガブ飲みできて助かった思い出がありますね。

 

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 そうなると、ネ+申といえるほど感激するのが、駅と郵便局が合体しているパターンです。あるいは駅構内にテナントとして入っている場合ですね。

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  いくつかありましたが、印象的だった沢入駅(わたらせ渓谷鉄道)を取り上げます。森高千里渡良瀬橋のわたらせです。最近ではJRからの検測車が派手に脱線した路線で有名ですね。歴史的には足尾銅山に向かう鉄道です。

 このときはちょうど通帳が終わってしまい、更新に時間がかかったのですが、駅と合体しているので折り返し時間内に処理が終わって助かりました。日付をみると1/29になっていますから、外も寒かったでしょうし。

 駅と郵便局が合体しているだけではなくて、簡易委託として乗車券も販売している例もありました。

 

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 もうひとつ面白い事例を。

 北海道にある日高線日高幌別駅です。来年の3月でこの路線は廃止が決まっていますが、途中が被災して線路が流失しているので、代行バスになっています。この建物は駅の看板はあるものの、左側がレストラン、右側が郵便局で、両方休みの時間は閉まっていて、そもそも列車も来ないので、駅といえるのか怪しくなってきます。

 とはいうものの、制度上は、れっきとした駅です。なので、来年の3月までに訪れて、貯金をしておくのがいいでしょう。それを過ぎると、駅内郵便局で貯金をしたという記録にはなりませんね。 

 営業時間は15時までなので注意してください。私は失敗しました。

 

 

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 こちらは旅館と一緒になったパターンです。

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 一見すると、千山荘という旅館ですが、階段下にポストがあります。

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 階段を上がると、郵便局の看板が目に入ります。旅館自体は既に廃業していますが、以前はこの旅館と簡易郵便局がセットで経営されていたとのことで、現在は郵便局しか営業していません。富山地鉄立山駅前です。
 

 

 以上のように、全国を巡っている方は旅行貯金をやってみたらどうでしょうか。あとから通帳をみると、そのときの情景を思い出したりと、案外面白いですし、田舎の郵便局では、地元の隠れた見どころなども教えてくれたりします。お礼に、記念切手のセットや年賀状を購入して、売上に貢献しています。

 

 なお、最近の観光地の郵便局には風景入の日付印もありますので、こちらもあわせてどうぞ。  

 

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