列車で座席の背もたれを倒す時に声掛けをする必要はあるのか?という議論がありますね。うざいって言うホリエモンの気持ちもわからないではないです。
例えは突飛ですが、私は最高潮に仕事が忙しかった時に、部下に対して「お疲れ様です。」廃止運動を展開したことがあります。もちろん私に対してだけですが。当時、1日4回も充電するぐらい携帯を使っていて、早く切りたいという気持ちが先走って、「お疲れ様です」という無意味な枕詞に嫌悪感を抱いていたからです。通話中のキャッチの音がこの気持ちに拍車を掛けました。それに、冷徹なトーンで話される「お疲れ様です」ほど嫌なものはありませんでした。心がこもってないのが丸わかり。
なので、私に電話をかけてくる部下には「今いいですか?」から始めるようにお願いしました。名前も表示されるので、固定電話からでない限り、名乗ることも省略するようにお願いしました。
加えて、「Because」運動も始めました。結論や目的が先行となる話し方ですね。今思えば失礼な話ですが、Because以降の説明が始まって要点を理解したら、時間がないので、途中で会話を被せて指示を出してしまうのです。要点をかいつまんで話ができるようになったという感謝の言葉も聞きましたが、たぶんイラッとされたと思います。今は反省しています。
背もたれを倒す時の声掛けは、これと同じような嫌悪感に通じるのかもしれません。
ただ、無意味かというとそうでもないのです。たまに車内放送で、シートが倒されたときに備えてノートPCや飲み物を注意するようなアナウンスがあると思います。最近は天板がざらついているのでマシになってきましたが、昔のL特急はツルツルの上、劣化して傾斜がついていたりしたので、急に倒されると危ないときがあったのです。トールサイズのコップなどはより危険といえましょう。
下記の列車の普通車に乗っていただければ、言っている意味が分かると思います。グリーン車の方は自分の席からテーブルを出すタイプです。
今一つは、列車によってシートピッチが違う点です。新幹線のグリーン車などは余裕がありますが、地方の私鉄の有料特急などは狭かったりするので、前に置いた荷物が押されるような状況になります。
逆にグランクラスはカプセル型になっていますので、声掛けは不要でしょう。
ということで、①グランクラスは不要、②新幹線グリーン車はなくてもよい、③普通車および在来線グリーン車はあった方が良いというのが旅師的見解です。
ただし、掛け方には異論があります。「倒していいですか?」ではなく、「倒します」がベストでしょう。倒す権利はあるので、承認を得るほどかしこまる必要はなく、倒すから気を付けてね的ニュアンスでいいと思うのです。とか言うと、理屈っぽいやつだな~とか言われますけども、この方が無視されても、生返事だったとしてもバツが悪くなりませんので、良いと思うのです。
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なお、マナー的な部分では、勢いよく座るのも考えものです。新幹線は安定していますが、在来線特急には座席の回転軸がぐらついてるものがあり、後ろの方のテーブルをかなり揺らすおそれがあるからです。
それに一部の旧型車両には戻す際に、衝撃があるタイプも残っており注意を要します(リクライニング改造の24系客車だったかな。。。)。あれは振動でコーヒーがこぼれるリスクがあります。