旅と鉄道の美学

鉄道を中心とした国内外の旅と切符などについて語ります。

【切符系】 鉄道好きの小学生に切符をあげてしまったの巻

 昨日、新型のスーパーあずさに乗っていたら、八王子から鉄ヲタ風の二人組の小学生が乗ってきて、通路をはさんで隣の席に座りました。歩き方や目の配り方でその筋であることはすぐわかりました。

 

 興味本位でしばらく観察していると、八王子から新宿までしか乗らないのに、わざわざ座席についているコンセントでタブレットを充電していましたね。スイカ併用なので、近距離旅行なのでしょうが、どうしても充電したかったとみえます。ちょっと盗み見た画像は列車との自撮りばかりのようでした。

 検札時には、「特急券を持ち帰ることはできますか」と車掌に尋ねていましたので、切符も集めているようでした。さらに、駅ごとに何やら記録し、車内販売ではアイスとお菓子を購入していました。この気持ち、すごくわかります。コンビニや駅の売店ではなく、わざわざ車内販売で買う!

 

 どうやら八王子⇔新宿という短い距離にも関わらず、新型のスーパーあずさを骨の髄までしゃぶり尽くそうという、少ない小遣いを駆使した小旅行のようでした。30分しか乗らないくせに、あまりの用意周到ぶりに昔の自分を見ているようで、懐かしかったです。将来はホンマモンの鉄ヲタになる素質をもっていそうです。

 

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 といったところで、この切符のお話です。

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 なんの変哲もないただの自由席特急券ですが、思い出の品の一つです。

 JRになった日、新特急「なすの」に黒磯から乗ったときに、通路を挟んで隣に座った営業マンにもらった物です。その営業マン氏は、私と車掌の会話から鉄道好きで切符を集めていることを察したようなのです。そのときは社内乗車券を記念に買うために車掌に交渉していたと思います。営業マン氏は、上着の中やカバンをまさぐって、出張時に残った切符を何枚かくれました。これがそのうちの一つになります。

 小学生の小遣いや知識ではこういった切符は手に入りませんし、見ず知らずの人からいきなりもらえたので、すごくうれしかったですね。しかも、硬券で、なおかつ坂町というマニアックな駅名がさらに興味を掻き立てました。鉄道ショップでは300円程度で売られているような物ですが、私にとってはプライスレスな切符です。

 

 それに、大人になったら、この営業マン氏のように出張でいろいろなところにいって、いっぱい切符が手に入るだろうと思い描いたものです。確かに、今は社内でも有数の出張王で、切符は山ほど手に入る状況になりましたが、ほとんど機械発券で、何とも味気ないのです。もう20年ぐらい早く生まれていればと悔やまれます。

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新特急なすの(当時撮った写真です。われながら上手ですね。)

 

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 そこで今回の件です。ちょうど当時と状況が似ていましたし、機械で発券した特急券などあまり興味がないので、冒頭の小学生に声をかけて、あげてしまいました。私が小学生のときに出会った営業マン氏とまったく同じ会話でした。もうそんな歳になってしまったのだと、遠い目になってしまいます。列車に乗った時の心は小学生のままなんですが。

 さて、その小学生は、一瞬驚き、その後、うれしそうな顔をしていたのが印象的でした。彼らには、私とおなじように思い出のひと品になるに違いないでしょう。ちゃんと名古屋→塩尻塩尻→新宿で計2枚あるので、けんかにならずにすみます。なお、発行箇所が福岡のJTBですし、名古屋から東京の移動で中央本線を経由しているなど、いろいろと不可解な点があるので、この小学生二人組はあとで不思議がるでしょう。そして、私が単なる出張帰りのビジネスマンではなく、鉄ヲタのビジネスマンと推測するでしょう。してやったりです。

 いずれこのブログを読んでもらえることを期待して、結びといたします。