今までの人生でおおむね300個ぐらいは駅弁を食べていると思いますが、【駅弁だから食べている】という要素がほとんどです。つまり、 駅弁というものに付加価値がついて、情緒的な理由で評価に下駄をはかせているのが本音です。いちおう正直に白状します。旅好きの方はおなじ印象ではないでしょうか。
関西の某駅で買った駅弁では、食あたりになって夜行列車で一晩中苦しんだことがあります。おそらく駅弁裏話などで書かれているように、ラベルの貼り替えで古 い物を買わされたことが原因ではないかと思っていますが、それも駅弁風情ですね。東南アジアに旅行に行って下痢になるのと同じです。
なお、【駅弁】の定義ですが、「駅構内における売店およびそれに準じた場所で購入できる弁当をいう。ただし、同様の場所にあるコンビニエンスストアは除く。」が旅師流です。具体例を上げますと、新大阪駅の改札内もしくは周辺部の売店で販売されている弁当は駅弁といえますが、改札から離れたお土産屋さんやレストランの持ち帰り弁当は省くこととなります。一般の方からすると、どちらも同じじゃ?と思うかもしれませんが、歴史的な経緯の差です。
※小さな声で言いますが、改札から離れた場所で売られている弁当の方が温かくて旨いです。。。
ちなみに大半の駅弁業者はこちらの「日本鉄道構内営業中央会」に加入しており、これが本流の条件みたいなものですね。
さて、その中でも、本気で旨いといえる駅弁のご紹介です。知っているからには真新しい話題はありませんが、旅好きではない方も是非、食べていただきたい駅弁です。テレビの旅番組で、営業上、美味しいとか言っているレベルとは違い、本当に旨いものです。
ぶっちぎりの一位だと思います。小学生の時に祖父のお土産で食べたときに駅弁らしからぬ外観にもかかわらず、純粋にうまいと感じたものです。その後、仕事で金沢に行くことが多くなったときは、特急「ひだ」を使い、富山駅でこれを買っていました。評価ポイントは量が多めであることもあるのですが、身と 飯のバランスや味の濃さがちょうど良いことです。くどくもなく、軽く全部食べてしまいます。お土産にできる点もいいですね。
② いかめし(函館本線・森駅)
コンビニやスーパーで、いかめしの類は結構売っているのですが、無駄に飯の量が多くて、米粒がつぶされていてチマキ状態になっているのが多いので、うまくありません。そこへいくと、森のいかめしは、イカの柔らかさ、飯の量と粒の残り具合、味の濃厚さなど、全体のバランスがとても良いです。た だ、1パック2個なので、量が少なめという難点があります。いかめし阿部商店さん!食いしん坊用に3個入り1000円を出してください。
むかし「美味しんぼ」で、ご飯の粒の空間について語っている回がありましたが、ますのすしともども、その辺のバランスが良いのだと思います。
なお、先にあやまっておきますが、私は京王百貨店の駅弁大会でしか購入したことがありません。音威子府駅の駅そばとセットで一度現地で食べないと、と 思っています。
③ 該当なし
峠の釜めし(信越本線・横川駅)を入れたかったのですが、個人的にちょっと得点差がありますので、該当なしとさせていただきます。
峠の釜めしは、時間がたっても煮物などがしわしわになっていない点がいいです。陶器を使っている利点でしょう。