ピィからバガンまで鉄道で移動できないか探っていたら、地球の歩き方の質問コーナーにちょうど載っており、そこでの回答はおすすめしないという旅師の魂を揺さぶるものでした。そうなると、意地でも乗ってみたくなるものです。
ということで、最近、ピィも人気が出てきたので、ヤンゴン→ピィ→バガンのルートで鉄道で移動される方のために、実際に乗った記録です。
まず、次の難点は覚悟してください。
・街中にあるピィ駅からは乗れませんので、下記の地図のように町はずれの辺鄙な駅から乗ることになります。乗り合いトラックらしきものが来ていましたが、バイクタクシーなどが無難でしょう。沼地のほとりのようなところで本当に真っ暗な駅です。
・乗車券はリスクを考えてあらかじめ購入しておくことをお勧めします。わたくしはヤンゴン駅で先にヤンゴン→バガンで購入しておきました。
・寝台車でもエアコンはついていません。
・食堂車ありません。
・2時間ぐらい遅れてきます。おおむね21:30ぐらいなので21時にホテルを出て、15分ぐらいでついたと思います。その後、駅で2時間近く待ってやっと列車が来ました。
・終着はバガンではなく、少し先の駅です。バガンで降り遅れないよう注意してください。
なお、メリットは、寝台車でくつろげる点と、夏はきれいな蛍がみられる点です。列車から沼地を眺めていると、火の粉が飛んでいるようにものすごい量の蛍が見られます。2時間の遅れも翌朝、ゆっくりに朝寝ができる点では利点となります。
トータルすると、横になれることやいつでもトイレに行けることなどを考えると快適だと思います。
下記の地図の駅から乗車します。駅名はシェダガーブッダですが、現地の方はブッダと略称で言っていたので、「ブッダ駅」で通じると思います。私はホテルのボーイさんにバイクで送ってもらいましたが、駅の場所は理解していました。本当にここに駅があるのかという場所です。グーグルにも駅名は載っていません。
ちなみに、この駅の駅員さんは駅の2Fに家族とともに住んでいるようでした。
少しマニアックに分析を加えます。配線状況をみると、地図の通り、ピィ駅(地図の左)は行き止まり式になっていて、ヤンゴン(地図の右)から来た列車が向きを変えずにバガン(地図の上)に向かうにはこの駅を利用させるしかないつくりです。日本でいうと、石北本線の遠軽駅のようなものです。機関車を付け替える手間と、ピィからの乗客数を勘案してこのような措置なのだと思います。電車がメインの日本では少ないですが、機関車の牽引が多い国では三角形の配線は意外とあります。韓国などは多いですね。日本だと中央本線の塩尻駅が代表的な三角形スタイルです。
動画は下記をご覧ください。乗客もここを通ることになります。